第6章 ワクチン商売の裏側


●ワクチンは儲かる商売

アメリカにもNCVIA(連邦小児ワクチン障害法)というものがあって、ワクチンによる副作用で障害を負った場合、連邦政府が補償金を出すことになっている。

どこの製薬会社も薬の副作用で訴訟を多数起こされ、賠償金の支払いには苦労している。その点、ワクチンは、特に「法定接種」にしてしまえば、副作用があろうとも製造者としての責任を取る必要がない。売りっぱなしで後のことには知らん顔できる、夢のように魅力的な商品なんだ。しかも健康な人が対象だから、薬と比べて潜在顧客はずっと多い。

訴訟がないからぼろ儲け

 

だからこそ最近の製薬会社は、薬よりもワクチンの開発に力を入れる。そして効果があるかどうかもわからないものまで、なりふりかまわず売りつけようと必死なんだ。日本で子宮頸がん予防のテレビ広告がバンバン流れているのもそのためだ。ボクたちはそれに、騙されちゃいけないんだよ。

●無料化の裏には取引が?

そもそも、この子宮頸がんワクチンが、平成22年(2010年)11月から平成25年(2013)3月まで臨時で公費助成されることになった背景にもどうやら裏がありそうだ。
その前年の平成21年(2009)、強毒性の新型インフルエンザが流行するのでは、との予測から、日本政府は10月1日、7千7百万人(×2回)分のワクチンを確保するという方針を立てた。そして、国内外の製薬会社にワクチンを大量に注文した。外資ではノバルティスとグラクソ・スミス・クラインの2社がこれを受注した。しかし、インフルエンザは結局は弱毒性で、感染も思ったほど拡大せず、ワクチンは必要なくなってしまった。一旦注文しておいて、もう要らない、と日本政府が言い出したものだから、ノバルティス社は違約金を請求し、政府は92億円も支払った。ところが奇妙なことに、グラクソ・スミス・クライン社は、違約金は要らない、と言ったんだ。

意外にやさしい

インフルワクチンのキャンセルを

違約金は要らないから、その代わりに……と、日本政府に取引をもちかけた可能性がある。その取引の結果が……そう、2010年からの「ヒトパピローマウイルスワクチン」の臨時無料化。無料なら接種する、という人は多いから、接種する人はぐんと増える。この自民党の山谷えり子議員による推理は、非常に説得力がある、とボクは思うけど、キミはどうかな。(出典:第180回国会参議院内閣委員会平成24年04月17日 山谷えり子議員質疑)

●政治家と企業との癒着も

子宮頸がんワクチンの早期承認と公費助成の推進にもっとも力を発揮したのが、公明党の松あきら議員だといわれている
その夫の西川知雄氏は「グラクソ・スミスクライン(GSK)の顧問弁護士をしている」らしい。(出典:医療情報誌月刊『集中』

 

松あきら夫妻

ヒトパピローマウイルスワクチン推進は一体誰のためなんだ、という疑惑を感じさせる人脈図だね。

●なぜウソをつく必要がある!?

全国に先駆けて、「中学入学お祝いワクチン」としてヒトパピローマウイルスワクチンを無料化した杉並区では、副作用がないのか心配した区議会議員が区議会でそのことを質問したことがあった。それに対し、保健所長は「重篤な副反応はない」と答弁した。
ところがそれは嘘だった。杉並区では重い副作用で1年以上も学校に通えなかった女の子がいたことは前に述べたとおりだ。保健所長もそのことをよく知っており、自ら女の子の家に菓子折りを持って見舞いに行ったこともあったという。
それなのになぜ「重篤な副作用はない」などと虚偽の答弁をしたのか。このことは後日杉並区議会でも追及され、最終的には保健所が謝罪している。
しかし、なぜわざわざウソをつく必要があったのか。そうまでして子宮頸がんワクチン接種を推進したい理由はなんなのか。菓子折りのお金は一体どこから出てくるのか。疑念がいろいろ湧いてくる。
保健所と厚労省は結託しており、厚労省は製薬企業とべったりでその言いなりだ、というのが事情を知る人たちの見方だ。
製薬会社と癒着した政治家や厚生労働省のお役人諸君、国民の税金で勝手に取引するな! 日本の少女の健康を多国籍企業に売り渡すな! とボクは言いたいね。

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