副反応とその発生率の計算方法について

データの出典は厚労省の資料「子宮頸がん予防ワクチン(サーバリックス)の副反応報告状況について」および「子宮頸がんワクチン(ガーダシル)の副反応報告状況について」 (2013年3月13日)。このうち、「製造販売業者からの報告」は重篤な例のみとなっている。また、「製造販売業者からの報告」にカウントされたものは「医療機関からの報告」の中からは抜かれている。つまり、両者に重複はなく、両者を足したものが副反応報告の数となる。
サーバリックスの場合、副反応全体の発生件数=697+984=1681
重篤な副反応の発生件数697+88=785
ガーダシルの場合、副反応全体の発生件数=63+182=245
重篤な副反応の発生件数=63+13=76
サーバリックスとガーダシルを合わせた副反応合計=1681+245=1926
サーバリックスとガーダシルを合わせた重篤な副反応=785+75=861
サーバリックスとガーダシルを合わせた接種延べ人数=接種回数
6884064+1446157=8290221
接種10万回(10万人ではない)あたりの副反応発生件数 861÷82.90221≒10.4
1人が3回接種することを考えると、副反応発生件率は
1-(1-0.000104)3=0.000312=10万人当たり31.2人となる。

※現象Pが起こる確率がpである場合、一回の試行でPが起こらない確率は1-p、2回目の試行においても起こらない確率は(1-p)2になり、3回試行しても起こらない確率は(1-p)3になる。この場合1回につき副作用がおこる確率はp=10.4/10万。起こらない確率は1-pなので、3回接種して副作用が起こらない確率は(1-p)3となり、3回のうち1回以上副作用がおこる確率は1-(1-p)3となる。

計算方法(サーバリックス) 計算方法(ガーダシル)